DVD
2005年09月17日
良き頃の響鬼 DVD VOL.2発売
斬鬼さんの負傷により、担当外の魔化魍「化け蟹」と戦うヒビキさん。一方、受験を目前に控え自信喪失の明日夢くん。他の友人達に置いていかれたような気持ちになり、「僕も、鍛えようとしてたんですけど……」と弱音を吐きます。そんな明日夢くんに対して「鍛え足りなきゃ、鍛えるだけだ。」「だいたいね、そう簡単に鍛えられちゃったら、僕の立場がないじゃない?」音叉を持ちながら「これ一筋で鍛えてきたんだから、そう簡単に少年には抜かれないって。・・・・・だろ?」
化け蟹との戦闘で負傷したヒビキさんを見て、あれだけ鍛錬しているヒビキさんだって、苦戦しているのに、結果を出すことは楽じゃないんだ、腐っちゃいけないんだ と。どんなに鍛え抜いても失敗することもある、ヒビキさんみたいな人だって、完璧ってわけではない。だからこそ、自分に厳しく。ほんのわずかでも成功に近づけるように鍛えて、自分に不足していることがあると思ったら、諦めずに克服するように努力することが必要なんだ。ヒビキさんだって、地道な努力を積み重ねて頑張っている。特効薬なんてない。鍛えて、鍛えて、鍛えぬくしかないと悟った明日夢くんは、「僕、もっともっと鍛えます」そう決意しました。
化け蟹の巨大なはさみに弾かれながらも、何度も何度も立ち上がって挑む響鬼。負傷している体で、立ち向かっていく姿は、少年 明日夢に対しての無言のお手本のようでした。有言実行してこそ、大人ですものね。
また、あきらとイブキさんが登場するのも、この巻です。生真面目過ぎて自分と同じことを相手にも求めてしまうあきらに対して「もういいよ。その辺で。そうやってすぐに自分に引き寄せて考えるのが、あきらの悪い癖だと思うよ。」優しく嗜めるイブキさん。また、魔化網との戦闘を終え戻ってきたところに、気まずい雰囲気のままのあきらと明日夢君。イブキさんにお茶を差し入れたヒビキさんは、次にあきらにもお茶を差し出すようにそっと明日夢を促します。
「あの〜。あっ、お疲れ様。」 勇気を振り絞ってあきらにお茶を手渡す明日夢。
そんな様子を見守るヒビキさんとイブキさん。
「ありがと。さっきは言い過ぎました。ごめんなさい。」と笑顔のあきらさん。
イブキさんもそんな様子を見て笑顔。
「あきらと少年仲直り。」とヒビキさんの鼻歌で終わりです。
この温かい空気が響鬼という作品の良さだったんですけどね。(泣)
2005年09月13日
コブラ それは頼れる男
ヒビキさんのダメージが大きくて、中々立ち直れないのですが(笑) 今までの路線に少しずつ戻して行こうと思います。というわけで、リカバリー第一弾は、ヒビキさんとは違うタイプだけど、頼れる男コブラの登場です。コブラもここぞという時にはとても頼もしく、だけど普段は、ユーモア溢れる3枚目というところ、そう大人の男性という点では同じ魅力を持ったキャラクターだと思います。コブラとは、左腕にサイコガンを持つ宇宙海賊コブラが相棒のアーマロイドレディと共に海賊ギルドに立ち向かう、ハードボイルドアニメ。監督は「あしたのジョー」「ガンバの冒険」「ベルサイユのばら」「エースをねらえ!」の出崎統さん。主役コブラの声は、「エースをねらえ/宗方仁」の野沢那智さん。劇場版では、松崎しげるさんが演じられています。主題歌は、大野雄二さん作曲で、歌うのは、ペドロ&ガブリシャスの初代ヴォーカル前野曜子さん。イントロのサックスソロに始まる高揚感は、何とも言えません。僕も原石版という廉価版のDVD BOXを持っているので、何度も観直しているのですが、今でも十分面白いといいますか、コブラを越える作品ってそんなにないと思います。とても20年以上前に作られたアニメとは思えません。
今回のコブラ DVD-BOXは、限定品のようです。既にBOX化は、三度目となりますので、もう無いかもしれません。
【封入特典・BOX仕様】
●ディスク9枚収録可能な、COBRAの宇宙船「タートル号」のフィギュア(新規制作)を封入した豪華プレミアムBOX
●タートル号ケース以外にも、スペシャルアートBOX仕様(イラストはすべて寺沢武一の画稿を使用)
●COBRAに欠かせない乗り物、小物のアートギャラリーを含む解説書(32P予定)
●英語版パイロット(字幕付き)の特典映像を収録
2005年08月10日
昔の妖怪映画 ご紹介第二弾
実は、妖怪百物語の方が、前回ご紹介させて頂いた妖怪大戦争よりも先に公開されていました。妖怪やお化けというと怖いというイメージがあると思うのですが、この作品に登場する妖怪たちも、悪い人にとっては、とても恐ろしい存在として描かれています。妖怪大戦争に登場する妖怪のようなユーモアなテイストはありません。でも、ただ怖いのかというと違っていて、困っている人達の味方として描かれています。自分の立場を利用して長屋と神社を取り壊そうと画策する悪徳奉行とその手足となる商人に対して、住人が怪談の会“百物語”を催します。そこから妖怪たちが出現してさまざまな怪異(悪人たちをこらしめます)が起きていきます。弱い者の味方、どちらかというとヒーロー的な描かれ方なんです。昔放送されていた「ハングマン」や「必殺仕事人」の刑事や仕事人の代わりが妖怪たちといったところでしょうか?子供は、こういった作品を観て、悪いことをしちゃいけないと学習してきたのかもしれません。だってオオクビは、本当に怖いですから。(笑)
2005年08月08日
妖怪大戦争
現在劇場で公開されている「妖怪大戦争」のオリジナルとも言える映画のご紹介です。もう30年以上前の作品ですから、CGなんてありません。全て着ぐるみや、お人形の妖怪たちです。でも、そこが本作品では、良い味になっています。そう、妖怪たちのキャラクター作りが活きているんです。この頃作られた妖怪映画に登場する彼ら、彼女らは、人を脅かす存在というよりは、庶民の味方として描かれています。この映画でも然り。4000年の眠りから覚めた吸血妖怪ダイモンが、バビロニアの古都ウル遺跡から日本に襲来するところから始まります。外国の妖怪ダイモンは、いかにも悪辣な表情、そして魔王然とした存在感が圧倒的に描かれています。妖怪としての敵は、彼一人なのです。そんな悪役の彼に対して、日本の妖怪たちは、どこかユーモラスで、時と場合に応じて人間たちと共闘したりします。一人一人は弱いけど、みんなで協力して頑張ろう!みたいなノリなんです。観ている子供さんも、日本の妖怪たちを怖がるのではなく、仲間として応援されると思います。そう、基本的には勧善懲悪ものなのですが、この頃の大映作品は、協調性の大切さを伝えたかったのかもしれません。少し、教育的な部分を感じる映画です。
2005年07月29日
いま、会いにゆきます その意味とは?
前から届いていたのに、忙しくて部屋に置いたままだったDVD。梅雨も明けてしまいましたね。本当なら梅雨明けは嬉しい筈なのに、このDVDを観たら、少し寂しい思いになりました。
ねぇ、パパ、ママはどこにいっちゃったの?
ママはね、アーカイブ星に行っているんだよ。でも、きっとまた会えるよ。
病気で死んだ澪は、死ぬ前に1年後の雨の季節に戻ってくると言い残します。その言葉を信じた父と子の前に記憶を持たない澪が現れ、そんな彼女と再び家族としての生活を過ごすところから物語りは始まります。但し、その生活は、雨の季節のたった6週間の奇跡。この作品を観ると、ほんの挨拶一つでも、相手を思いやる気持ちや、一途な気持ちの大切さが、心地よい雨のように心に優しく降ってきます。
僕は、泣かないなぁ〜と思っていたのですが、澪が再び去った後の回想シーンを観ていたら、もうダメダメでした。(笑) ボロボロ状態です。やはり、こういう映画は、彼女と一緒に観るのではなく、一人で観るもんだと思います。予約されたケーキ、逆さにつるしたてるてる坊主、澪の日記、6歳の息子(佑司)に必死に家事を教える姿...ほんとごく普通のエピソードの筈なのに、もうジャブのように心に響いてきて、ふと色々と考えさせられました。もし、自分の未来を知ってしまったとしたら、その先には大きな幸せと、あまりに早い死が待っていると分かっていて、それでも、結婚出来るだろうか? この作品のタイトル「いま、会いにゆきます」に込められた気持ちを考えたとき、感動せずにはいられませんでした。
映画は、とても叙情的で美しい映像、父、母、子の三人のピュアな心がダイレクトに届いてきます。音楽も素敵。未見の方は、是非、ご覧下さい。僕はこれから原作を読んでみたいと思います。「ありがとう、あなたの隣はいごこちがよかったです」 素敵な言葉ですね。
映画の中でキーアイテムとなる絵本です。6歳の息子(佑司)がいつも大切に持ち歩いている絵本。雨の季節にママが戻ってくると信じているから。
追記:
この映画で初監督をされた土井裕泰さんは、今まで数多くのTVドラマを制作された方です。代表作には、「愛していると言ってくれ」、「青い鳥」があります。両方とも大好きで、LDでBOXセットを購入したぐらいです。そういえば、「いま、会いにゆきます。」のロケ地が諏訪であったり、何となく懐かしい印象を持ったのは、これだったんですね。後から公式サイトを拝見して知りました。土井さんの手掛けられた作品だと知っていたら、映画館に観にいっていただろうなぁ。そう思いました。でも、結局、DVDは購入して、何度も繰り返し観たとは思います。
公式サイトは、こちらからご覧頂けます。
2005年07月23日
ウルトラマン・ザ・ネクスト
DVDが届いたので観ました。結構、良かったです。ストーリーがネクサス程、複雑でないため、映画という限られた時間の中で上手く消化出来るレベルだったと思います。きちんと制作側のテーマも伝わってきたし、観ていて熱くなれるかどうかってヒーロー作品には必要だと思います。特に新宿のシーンの中で、壊れるビルの瓦礫から母娘を守る場面、いいですね。さらに背中に追い討ちの攻撃を受けて耐えたり、街が光線で破壊されそうになるのを身を挺して防いでいる姿は、黙して語らない大人のヒーロー像そのものでした。途中、苦戦するのだけど、最後には正義が勝つ、そんな単純なストーリーだからいいのかもしれません。昔の王道のヒーロー作品に、CG技術を融合したら、こんなウルトラマンが出来ました。そんな作品です。子供の頃、ウルトラマンに憧れた大人たちにとっても、素直に観れる作品ではないでしょうか?
2005年07月17日
完全新生と原点回帰を果たした仮面ライダー
平成ライダー6作目。完全新生をキーワードにクウガのスタッフが結集して作っている仮面ライダー響鬼のDVD第一弾です。1話から4話まで収録されています。デザインや設定だけをみると仮面ライダーなんて呼べないかもしれません。だから、反発した方もいたでしょう。でも、実際に始まった響鬼のストーリーの良さ。程よい伏線が張られていて、基本的には二話完結のスタイル。毎回、今度はそうくるか!と良い意味で裏切り続けられています。
仮面ライダー響鬼は、安達明日夢という少年の視点から物語を見せてくれます。だからとても分かりやすい。変な謎解きよりも、人として生きていくために必要なことは何か、ヒビキという誰からも慕われ尊敬される大人から、ストレートにメッセージとして伝わってきます。また、猛士という組織に所属するおやっさんを始め、香須実さん、イブキさんそして明日夢の友達のもっちー みんながとても優しく、他人を思いやる気持ちがあって、番組の放送が終わったときに、視聴者の方も優しい気持ちになれるから不思議な特撮番組だと思います。
お話は、主人公の少年、明日夢くんの目を通して語られていますが、人と人が接することで起きる色々な問題は、子供だけの問題ではありません。働いている大人も、自分の会社の上司や部下のことと置き換えて観てみると、また違った感想を持つかもしれません。本当の意味での大人の特撮番組であり、昔の仮面ライダーがそうであったように、子供から頼れるお兄さんとしての存在である本作品は、今の子供にも、昔、子供だった大人にも必要な番組だと思います。真の意味で原点回帰を果たした作品です。これからも期待です。
TVを再編集したDVDも発売されていますので、本編を揃えようと思っている方は、間違われないようにお気をつけ下さい。以下に紹介する2枚は、再編集したもので、本編ではありません。
2005年07月03日
真田太平記
宮本武蔵(役所広司さん)のに続いてNHK制作の時代劇小説のTVドラマ「真田太平記」がDVD化されることになりました。よくNHKさんの作品は、総集編という形でリリースされるのですが、出来れば、完全オリジナルの今回のような方がいいと思います。
この真田太平記は、85年から86年にかけて放送され、池波正太郎さんの原作に忠実に作られていたと思います。幸村の父、昌幸は丹波哲郎が演じられ、あの独特なシブさが、昌幸の老練なところを見事に表現されていたと思います。幸村を演じられていたのは、草刈正雄さん、兄の信之は渡瀬恒彦さん、徳川家康を中村梅之助さんでした。
戦国時代、家を存続させるためには、親子兄弟であろうと別れて、戦いました。真田幸村は、劣勢の豊臣側についたこともあって、判官びいきの日本人としては、ヒーロー扱いする作品が多いのですが、真田太平記の主人公は、幸村というよりも、信之をメインに描いていたような気がします。個人的にも、昌幸、幸村がどうして徳川と戦ったのか、その理由が今ひとつ、明確でないような気もするのですが、当時の人は、熱い魂で生きていたのかもしれません。
2005年06月25日
どうして成功しなかったのか?
今日、ウルトラマン ネクサスの放送が終了しました。打ち切りが決まったぐらいから、しっかり観るようになって。(笑) 何だか微妙な心境です。ウルトラマン ネクサスは、劇場版のウルトラマンを第一の適格者〈デュナミスト〉として描き、TV本編の姫矢准、千樹憐、そして最終回の凪、孤門と光が受け継がれていく構想は、とても壮大なものでした。
制作者のメッセージも良く伝わってきたし、熱くなれる特撮番組だったのですが、最初の方の放送が良くなかったのでは?と思います。平成仮面ライダーの影響を受けてか、色々な謎を散りばめて、少しずつ明らかにしていくスタイル。でも、その伏線が奥深くなかった。孤門の葛藤を長く描きすぎたため、仮面ライダーのブレイドの橘さんほどひどくはないにせよ、感情移入(共感)出来ないスタートになってしまったのかなぁ〜と。それと設定としては面白かったのですが、メタフィールドという隔離した世界での戦闘は、ウルトラマンの醍醐味でもある巨人が市街地で戦闘するといった要素を排除することになってしまいました。後半の市街地での戦闘シーンをみて、改めて感じました。あとは、ストーリー的に昔ウルトラマンに憧れた今の大人たちをターゲットとしたのであれば、発売されていたキャラクター商品が失敗したかなぁ〜と。子供に受け入れられないウルトラマンで変身アイテムを発売しても、誰も購入しないでしょう? また、決定的なのが、ウルトラマンがあまり強く描かれていないからかなぁ〜。弱いヒーローに子供は惹かれないと思うので。
でも、最後まで見終えたとき、結構良かったと思いました。ただ、もっと化ける可能性があっただけに残念です。もし、DVDで打ち切りでカットされてしまった放送分が復活するのであれば、是非、購入したいと思います。
個人的には面白かったネクサスなのですが、ネクサス(絆)が次のウルトラマンマックスに引き継がれなかったのが残念です。こういうシリアスタッチのウルトラマンって、昔もセブンであったし、ウルトラマンレオでも孤高のヒーロー描写はありました。制作側が平成仮面ライダーのクウガのように、新しいことにチャレンジされていた作品だけに、視聴率が低迷だったという理由だけで、次のシリーズのウルトラマンマックスで完全否定してしまうのも、悲しいなぁ〜と思います。制作費が無いことには仕方ない現実があるのですが、本当に、もっと化けられる作品だったと思うので、残念なんです。
2005年06月21日
009に通じるものがあるかも?
今までのピクサー作品とは違うといいますか、良い意味でアメリカっぽくない作品でしょうか? かつてスーパー・ヒーローとして活躍していた時代があったのですが、彼らのパワーは時に破壊をまねくこともしばしで、やがてその活動を禁止されてひっそり暮らすことを強要されているという設定。ちょっと仮面ライダーとは違いますけど、悲哀みたいなものを感じました。そう、仮面ライダーというよりも、サイボーグ009に近いでしょうか。主人公、妻、そして3人の子供たちは、みなそれぞれ異なる特殊能力を持っているという部分も似ていますね。
僕は、劇場では未見でDVDで観たのが初めてなのですが、本当に丁寧に作られていて、その映像の美しさ、ストーリー展開、そしてどこか007ティストの音楽と、全てにおいて最高のエンターティメント作品だと思いました。お笑いの要素も適度にちりばめられていて、本当に面白いです。付録で付いているDISC2も必見ですよ。ジャック・ジャック(赤ちゃん)とベビーシッターのカーリーがどんな夜を過ごしたのか短編のアニメーションが収録されています。という訳で、映画館でご覧になられた方も必見のDVDです。
追伸:
しかし、スパイダーマン2といい、日本人が好む悲哀とかを背負っている等身大のヒーローって、アメリカでも流行っているのでしょうか?